[初期設定]コマンドで取り込まれるパラメータについて

こんにちは!AReX-Styleの開発担当です。
今回は[初期設定]コマンドによってプロジェクトに取り込まれるパラメータを定義しているファイルのご紹介と実際にコマンドによって取り込まれる仕組みや編集方法を解説していきます!

結論

突然ですが結論からお伝えすると[初期設定]コマンドで取り込まれるパラメータは、[環境設定]コマンドにて指定します。
[環境設定]コマンドで指定するデータは「AReX_Parameters.txt」という名前のテキストデータを指定します。

「AReX_Parameters.txt」は取り込むパラメータを定義しており、「SharedParameters_D.csv(又はharedParameters_SC.csv)」はテキストデータでは不足している、プロジェクトにロードするためのパラメータの情報が定義されています。

つまり、[初期設定]コマンドで取り込まれるパラメータを変更したい場合は、「AReX_Parameters.txt」と「SharedParameters_D.csv(又はSharedParameters_SC.csv)」を編集して[環境設定]コマンドで編集した「AReX_Parameters.txt」を指定すればいいだけなんです!

パラメータの定義ファイルについて

詳しく見ていきましょう。

[初期設定]コマンドによって取り込まれるパラメータは、以下の3つのデータによって定義されています。
・AReX_Parameters.txt
・SharedParameters_D.csv
・SharedParameters_SC.csv

これらのデータはAReX-Styleをインストールした際に、下記のパスに自動で作成されます。
【C:UsersPublicDocumentsBiM ARCHITECTSAReXStyle20System】 ※はAReX-Styleの対応Revitバージョンによって異なります。
※[AReXフォルダ]コマンドを実行することでもAReX-Styleのフォルダを開くことができます。

なお、上記パスに保存されているこれら3つのデータは、AReX-Styleのアンインストールによって削除されます。
ご自身で作成、編集されたものは必ず上記パス以外にて保存を行ってください。

再度AReX-Styleをインストールした場合は、デフォルトのデータが再度自動で作成されます。
このデフォルトデータの変更はできません。

□AReX_Parameters.txt について
このデータを開いてみると….

見覚えがある!という方もいらっしゃるのではないしょうか?
そうなんです。Revitの通常機能で作成される共有パラメータのテキストデータと同じなんです。

つまり特別なデータではなく、一般的な共有パラメータのテキストデータをAReXは参照しているんです。

ここでテキストデータの上から二行目を見てみましょう。

「# Do not edit manually.」
そう。パラメータを編集する際に、このテキストデータを手動で編集してはいけません。
編集方法については後述します。

□SharedParameters_D.csv / SharedParameters_SC.csv についてデータ名を見ていただいてお分かりのことと思いますが
SharedParameters_D.csv はAX-Designの[初期設定]コマンド、SharedParameters_SC.csv はAX-SCの[初期設定]コマンド実行時に取り込まれるパラメータの情報が書かれています。

データを開いてみましょう。

パラメータをプロジェクトに取り込む際、前述の「AReX_Parameters.txt」だけでは
・タイプパラメータ又はインスタンスパラメータ
・パラメータグループ
・パラメータを割り当てるカテゴリ
の情報が不足していますが、それらをこのデータで補っています。
※ここでのパラメータグループはプロパティブラウザやタイププロパティに表示されるグループ名を指します。(下図参照)
共有パラメータのグループとは異なりますので、気を付けましょう。

共有パラメータの編集方法について

さてここから編集方法について解説を行っていきますがまず最初に注意事項があります。

今回登場するこの3つのデータ名についてはデフォルトの名前でのみAReXは認識します。
そのため名前を変更してしまうとAReXが認識できなくなり、[初期設定]コマンドが実行できなくなってしまいます。
別名で保存することは可能ですが、コマンドで使用する際には必ずデフォルトの名前に戻してからコマンドを実行してください。

それではまず「AReX_Parameters.txt」の編集方法について説明します。
テキストデータに「# Do not edit manually.」と書かれている通り、テキストデータを直接編集することはできません。
そのため編集は[管理]タブ > [設定]パネル > [共有パラメータ]をクリックし、共有パラメータの編集ダイアログから編集を行います。
通常のRevit機能と同じ方法ですね。

[参照]ボタンで編集を行いたいテキストデータを指定します。
「パラメータ」の[新規作成]ボタンで新たにグループ内にパラメータを追加します。
「グループ」の[新規作成]ボタンで新たに共有パラメータ内のグループを追加します。

まずはこの画面で共有パラメータのグループを作成してグループごとにパラメータを作成していく。となります。
まったく新しくテキストデータを作成されたい方はこのダイアログの[参照]ボタンの右隣の[作成]ボタンから新規にテキストデータを作成することができます。

既に作成されているパラメータのグループ変更についても移動したいパラメータを選択した状態でダイアログの[移動]ボタンから行うことができます。

編集を終えたら[OK]ボタンを押すことで、テキストデータが上書きされ編集内容が保存されます。

「AReX_Parameters.txt」を作成、編集することで取り込みたいパラメータの名前とそのグループを定義することができました。
次に作成したパラメータを、どのようなパラメータとしてプロジェクトに取り込むのか。を設定するため「SharedParameters_D.csv(又はSharedParameters_SC.csv)」を編集していきましょう。

「SharedParameters_D.csv(又はSharedParameters_SC.csv)」については.csvデータを直接編集することができます。

4行目の項目について説明します。

  • #IsInstance → TRUE又はFALSEのどちらかを入力します。
    TRUEの場合は該当グループ内のパラメータが「インスタンスパラメータ」、 FALSEの場合は該当グループ内のパラメータが「タイプパラメータ」として、プロジェクトに取り込まれます。
  • #パラメータグループ → プロジェクトにロードした際のパラメータグループを入力します。
    .csvの解説時にもありますが、共有パラメータのグループとは異なりますのでご注意ください。
  • #カテゴリ名 → プロジェクトにロードした際に、パラメータを割り当てるカテゴリを入力します。
    もちろん複数のカテゴリに対して割り当てる定義ができます。
    1セルに1カテゴリを入力してください。

まとめ

いかがでしょうか?
上記の内容でパラメータを取り込むための設定が完了となります。
あとは作成、編集した「AReX_Parameters.txt」を[環境設定]コマンドで指定して[初期設定]コマンドを押すだけで、オリジナルのパラメータが取り込むことができます。

ぜひ試してみてください!

それではまた!

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